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数学オリンピックの世界チャンピオン
学習指導会から武蔵中学に進む子供が多いのですが、
悠々と余裕をもって受かる子もいれば、辛うじて合格ラインを突破した子もいます。
前者の例ですと、現在、大学に在学中のC君の例がいいかもしれません。
彼はアメリカからの帰国子女で、五年生のときに指導会に入会しました。
ひじょうに素直で頭の良い子でしたが、国語に関しては外国生活によるハンディもあり、
当初の成績は彼にすればあまりかんばしくありませんでした。
いっぽう算数-数学と呼んだほうがふさわしいかもしれませんが-は抜群でした。
なにしろ、小学校の算数の難問を、方程式をノートいっぱいに書いて解いていました。
多分、並の高校生では太刀打ちできない学力を備えていたのでしょう。
ところが中学入試問題は、方程式を使うとかえって面倒なものがあります。
つまり、「X+Y=a  2X+4Y・・・」といった数学的な解き方ではなく、
「○○算」「△△算」といった算数的な解き方のほうがスッキリ解ける場合があり、
それを教えたところ、
「へえ、算数っておもしろいんだ!」
とばかり、たちまち「算数」のとりこになってしまいました。
もともと数学センスが抜群にある子でしたから、
算数に強い子供が多い指導会の中でも
たちまち頭角を現してきたのはいうまでもありません。
いっぽう他の教科も、算数に引きずられるようにして成績は急上昇し、
志望校の武蔵中学への合格はまず間違いなしというところでした。
予想通り、C君は武蔵に合格しましたが、
これから先が「数学少年」の面目躍如たるところです。
なんと武蔵高校二年のとき、世界の頭脳が集まる「数学オリンピック」で
みごとチャンピオンに輝いたのです。
同級生の話によると、C君は予備校の模擬試験の成績上位者の常連で、
全国にその名前を知られていたようです。
大学は理学部の数学科に進学するかと思っていましたが、
結局は東大理Ⅲ(医学部)に進学しました。
数学にはめっぽう強いC君ですが、彼の心優しい性格からすると、
「医は算術」とばかり、金儲けに精出す医者には間違ってもならないでしょう。
 
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